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お魚図鑑TOPICS Vol.16 ムチカラマツ類につく奴ら編(東伊豆IOP) [魚図鑑TOPICS]

伊豆でお魚図鑑新規参入(個人的な初写真)種は難しすぎます。
よって、その日、気になった種類をピックアップ。
名前を調べる過程やそれに決めた理由等、個人的に調べたもので、かなりご都合主義なので、必ずしもあっているとは限りません。悪しからず。
16回目は、”2008/06/14”の東伊豆IOPから、ムチカラマツ類につく奴ら編。
今回は甲殻類です。簡単に言えばエビとカニ。だいたいはムチカラマツにしがみついています。

Photo1 ビシャモンエビ 学:Miropandalus hardingi 漢:毘沙門蝦or海老

18883252008/6/14(土) IOPビーチ、クエ穴前で撮影。

水深は25m。クエ穴の先の崖の一番下、1本だけ生えた(?)ムチカラマツにペアで。
特徴は、「体は通常緑褐色または淡緑色(宿主の色により変異あり)。」こいつらは緑褐色です。ほとんどがこの色のような気がします。やはり伊豆の海は暗いからでしょうかね。
「頭胸甲から腹にかけ明黄色の帯状斑紋が数個。眼や胸脚、尾扇の周縁は明黄色。」この配色は、緑に明黄色のビラビラがでている宿主への擬態でしょうね。
「頭胸甲と腹節の背面にそれぞれ2大突起。」他の種類と区別する大きな点です。
「雌雄体系に差が大きく通常、雌が大。」この写真では、上に居るのが雌で、下が雄でしょうか?
初めは二匹居ると思わず、この写真は下の奴にピントが合っています。この後撮った写真は、上の奴を撮ってるんですよ。そういや、説明では2匹いるといっていたような・・・。

右の[Photo2]は2007/9/29、[Photo4]は同9/2に土肥通り崎ビーチのケイソン(-20m)で撮ったもので、同じ固体だと思います。それなりに大きいです。
下の[Photo3]は、大瀬崎湾内-20mで撮ったやつで、かなり小さかったです。
いずれも同じような配色、形で、全て雌のようですね。しかし、一度見ると続くと言いますが、本当にこのところこいつら多いです。
Photo2 ビシャモンエビ
ebi_bisyamon_070929_112603.jpg
Photo3 ビシャモンエビ
ebi_bisyamon_071006_140928.jpg
Photo4 ビシャモンエビ
ebi_bisyamon_070902_095657.jpg

[Photo5]は、同じムチカラマツにつくエビでその名の通りムチカラマツエビです。「体はずんぐり、灰色や褐色味を帯びた透明の地色に5条の太い横帯。横帯やはさみ脚、歩脚は宿主のポリプと同色。額角は短く、背面から見ると先端が3叉。」と特徴を満たしています。で、小さい。こいつは5mmほどの個体、井田のビーチのケイソン脇(-15m)で2008/2/10にやっと撮りました。 Photo5 ムチカラマツエビ
Pontonides sp.
ebi_mutikaramatu_080210_130310.jpg

同じくムチカラマツにつく奴でも、こちらはカニ。イボイソバナガニです。やや大きめで手足が長く、しっかりとムチカラマツを抱え込んでいます。
特徴は、「体色は宿主により変化するが、宿主の幹とポリプに似たツートンカラーが多い。甲は円筒形で細長く、コブ上の突起が隆起。額角は先端で2分。雄は長い。歩脚は長く、宿主の幹にしっかりつかまっている。」だそうです。

[Photo6]は、2005/6/18に大瀬崎大川下(-20m)で初めて見た個体です。ツートンカラーといい、長い足といい、見事に合致。額角は長いので雄でしょう。

これも例に漏れず、一度見てしまうつ続きます。
[Photo7]は、同10/1に同じ大瀬崎大川下(-24m)で見つけました。こいつも雄のようです。若干薄いですが、ツートンカラーにもなっています。

[Photo8]は、上と同じ日の大瀬崎湾内(-20m)で見つけました。体色は見事にツートンカラーになっていますが、額角が短いです。つまり、これが雌ですよね。

[Photo9]は、2006/10/14に土肥通り崎ビーチ(-15m)で見つけました。額角が立派で間違いなく雄ですよね。かなり大きめの固体です。大きくなりすぎたせいか、ちょっと色がボケています。
Photo6 イボイソバナガニ♂
Xenocarcinus tuberculatus
kani_iboisobana_050618_100840.jpg
Photo7 イボイソバナガニ♂
kani_iboisobana_051001_100122.jpg
Photo8 イボイソバナガニ♀
Photo by Junichi
kani_iboisobana_051030_111735ji.jpg
Photo9 イボイソバナガニ♂
kani_iboisobana_061014_141011.jpg

他にも似たような環境で見られる”キミシグレカクレエビ”やウミカラマツに共生する”ウミカラマツエビ”、ムチヤギ類に共生する”トガリモエビ”なども、ちゃんと撮りたいな。
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キャナコ

雌雄の見分けって難しいですね。
後から聞くと「なるほど」と思うんですが水中ではなかなか気付けず。。。
私はそもそも発見するところから出来ないんですが(^^;
by キャナコ (2008-06-25 08:27) 

ryo

>キャナコさん、こんにちは

魚の場合、性転換するものが多い(ほとんどがする?)ので、雌雄に加え中間体があったり、婚姻色といったまるで別物のような色になるときもあり、難しいですよね。
一般的には、綺麗な方が雄ですが、魚の場合大きい方が雌というのも多いですよね。それと、卵を抱えている方が雄というのも・・・。
別物として、新しいのを見つけたっていう楽しみ方もありますよ。(かなりマニアックですが)
by ryo (2008-06-25 10:48) 

ryo

>雨の弓さん、lamerさん、こんにちは

”nice”ありがとうございます。

by ryo (2008-06-25 10:49) 

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