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お魚図鑑TOPICS Vol.13 ミノカサゴ編(東伊豆IOP) [魚図鑑TOPICS]

伊豆でお魚図鑑新規参入(個人的な初写真)種は難しすぎます。
よって、その日、気になった種類をピックアップ。
名前を調べる過程やそれに決めた理由等、個人的に調べたもので、かなりご都合主義なので、必ずしもあっているとは限りません。悪しからず。
13回目は、”2008/06/14”の東伊豆IOPから、ミノカサゴ編。
優雅に泳ぐ姿が印象的な、どちらかと言えば大物です。
全て「鰭の棘に強い毒があり、刺されると危険」で、それを自覚しているのでしょう、悠々と泳いでいることが多いです。普通に居るので、見慣れてくるとあまり相手にされなくなるんですよね。

Photo1 ハナミノカサゴ
学:Pterois volitans 漢:花蓑笠子 英:(Red,Common) Lionfish
1888323
2008/6/14(土) IOPビーチ、1の根先端で撮影。

Photo2 ハナミノカサゴyg
02.jpg
水深25m程の岩の間に悠々と構えていました。分布は駿河湾以南となっており、決して居ないわけではなく、過去にも数度写真は撮られていますが、イメージ的には南の方の魚です。こんなに大きいのがドカンと居るとちょっと驚きますね。ミノカサゴに比べ「眼上皮弁が長い、褐色の横縞が頭部の腹面まで及ぶ、背鰭と臀鰭の軟条部、尾鰭に暗色斑が散在」といった違いがあり、似ている幼魚でも右の写真[Photo2]のように特徴が確認できます。

   
Photo3 ミノカサゴ Pterois lunulata
03.jpg
Photo4 ミノカサゴyg
04.jpg
Photo5 ネッタイミノカサゴ
Pterois antennata
06.jpg
Photo6 キミオコゼ Pterois radiata
08.jpg
Photo7 セトミノカサゴ
Parapterois heterura
07.jpg
Photo8 シマヒメヤマノカミ
Denrdochirus brachypterus
09.jpg
Photo9 キリンミノカサゴ
Denrdochirus zebra
05.jpg
Photo10 ヒレボシミノカサゴ
Denrdochirus biocellatus
10.jpg
2番目は”ミノカサゴ”[Photo3]。分布は「北海道南部以南,インド・西太平洋海域」となっており、ミノカサゴ系では北方種ですよね。伊豆ではごく普通に、堂々と舞っています。ところで、インド・太平洋海域ってどの辺を指すんでしょうね?奄美より南の方では見た記憶が無いのですが・・・。特徴は「胸鰭が大きく、鰭条はまったく分枝しない。」この分岐しないのが重要ですね。「眼上皮弁が短い、頭部腹面,胸部に模様がない、尾鰭に顕著な斑紋がない。」この辺りは”ハナミノカサゴ”等との比較ですね。この辺、全てに共通の「鰭の棘に強い毒があり、刺されると危険。」は定番、堂々の由来ですよね。
tころで、こちら[Photo4]が”ミノカサゴyg”です。成魚では比較的分かりやすいのですが、ちょっと見、”ハナミノカサゴ”との区別がつきにくいですよね。胸鰭の鰭条が分岐しないというのが決めてですが、こうしてみると、案外顎の下に出ている皮弁の長さが短いのがはっきり違うんですよね。ま、素人判断ですけど。

3番目は”ネッタイミノカサゴ”[Photo5]。これも分布は「伊豆半島以南,小笠原諸島,インド・太平洋海域」なんです。これこそ伊豆ではほとんど見ないんですけどね。何か他のと勘違いしちゃっているのかもしれませんね。特徴は「胸鰭条の先端まで鰭膜がのびない。」ここが、伊豆でも比較的見られる”キリンミノカサゴ”との違いですね。正直、初めはちょと見迷いました。そしてそれ以外の特徴は同時に同属の”キミオコゼ”との違いにもなります。「吻端に3本の皮弁、眼上の皮弁が横縞模様で襞がある、背鰭棘の鰭膜に黒褐色の縞、背鰭,臀鰭,尾鰭の軟条に小暗褐色斑、胸鰭基部の鰭膜に黒斑。」上の二つに比べれば、かなり分かりやすいです。

4番目は、今出てきた”キミオコゼ”[Photo6]。沖縄で一度だけ偶然撮ったことがあります。後で分かったんですけどね。「前後縁が明瞭な白線となっている暗褐色の横縞が、眼上皮弁から眼を横切って鰓蓋下部まで1本,額に1本,後頭部から鰓蓋下部まで1本,背鰭第1棘から腹鰭まで1本,背鰭第4,5棘から、及び第7,8棘から腹部までそれぞれ1本,背鰭軟条部から臀鰭軟条部まで2本。同様の模様が胸鰭基部では三日月形、尾柄部には縦。」ようするに見た目のように、太い暗褐色横帯があり、境目が細い白線になっているってことです。そして、「眼上皮弁は縦縞模様で、襞がない。」これも分かりやすいです。

5番目は”セトミノカサゴ”[Photo7]。実はこの写真はあまり載せたくなかったんですが・・・。他にないものですから。これは伊豆での写真ですがセブでも見られてはいます。でも数は少ないようですね。「背鰭棘は長く、鰭膜は深く切れ込む。胸鰭の上部の鰭条は分枝。眼は頭部背面から突出。」等の特徴がありますが、結局は図鑑の写真と見比べてということです。ただ、写真には撮れませんでしたが、胸鰭を開いたときの青い模様が印象的でした。

6番目は”シマヒメヤマノカミ”[Photo8]。こいつも「伊豆半島以南,インド・太平洋海域」ですから居てもいいはずですが、伊豆では見ていません。かなり見落としていそうです。セブ島では何回も目撃されているようです。”ヒメヤマノカミ属”と”ミノカサゴ属”では、「胸鰭上部の鰭条が分岐し、下部の先端を除き鰭膜が切れ込まない」点が違うそうです。こいつの特徴は「頭部の棘や隆起の縁辺は鋸歯状、胸鰭の横縞は赤褐色~褐色で黒点列、背鰭と臀鰭の軟条、尾鰭条には黒点が並ぶ。」で、本体は地味で鰭が派手といった印象ですね。

7番目は”キリンミノカサゴ”[Photo9]。伊豆から南の島まで、広範囲で良く見ますよね。伊豆ではあまり大きいのは見たことありませんが。特徴として「吻端の3本の皮質突起,涙骨の下縁に1房、前鰓蓋骨後下縁に2房の団扇状の皮弁,眼径より長く、襞と横縞のある眼上皮弁。」等、見る場所は沢山あるようです。胸鰭を開くと、胸鰭の起点に数個の青斑があるのが分かります。

最後は”ヒレボシミノカサゴ”[Photo10]。分布は「紀伊半島,琉球列島,インド・太平洋域。」セブ島で一度撮られただけです。「背鰭軟条部に、2~3個の蛇の目模様。」があり、かなり特徴的です。これが確認できれば簡単ですね。「涙骨下縁に2対の皮弁、前方は微小、後方は著しく長く横縞模様。」というのも変わった外見を作っていますから、見ればすぐに分かりそうですよね。

全体に大きめで、大きく動かない為、初めのころは良く撮りましたが、だんだん撮らなくなってしまいましたね。でも、似たものも多く、かなり見過ごしているような気もします。
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雨の弓

ほ~~~これはすごい形というか、色・・・
突然視界に入ってきたら、私だったらびっくりして
一目散に逃げそうです^_^;
by 雨の弓 (2008-06-18 13:13) 

ryo

>雨の弓さん

水中では大きく見えますから、感覚的には50cmはあるように感じます。
顔もいかついですもんね。確かに迫力ありますよ。
性格的にはおとなしい(と思います)ので、あまり邪険にしないで下さいね。
by ryo (2008-06-18 16:57) 

雨の弓

本当ですか!!
50センチくらいに感じるなんて、かなり大きいですよね!!
性格的にはおとなしい感じなんですね
いやぁ~見つかったら追いかけてくるタイプに見えていました^ー^;
by 雨の弓 (2008-06-19 11:27) 

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