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お魚図鑑TOPICS Vol.12 ウバウオ科編(東伊豆IOP) [魚図鑑TOPICS]

伊豆でお魚図鑑新規参入(個人的な初写真)種は難しすぎます。
よって、その日、気になった種類をピックアップ。
名前を調べる過程やそれに決めた理由等、個人的に調べたもので、かなりご都合主義なので、必ずしもあっているとは限りません。悪しからず。
12回目は、”2008/06/14”の東伊豆IOPから、ウバウオ科編。
あまり皆からは意識されない、日陰者の部類ですね。

Photo1 ウバウオ 学:Aspasma minima 漢:姥魚
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2008/6/14(土) IOPビーチ、フロート脇で撮影。

写真のように水深5m程の岩の間の開けた場所にチョコンと。形は完全にウバウオ科です。全然逃げる気配がありません。背面や眼の間の白斑があまりにハッキリしているので、まるで違う種類なのかと思いました。後で調べたとき、一度は”アンコウウバウオ”ではないかと喜んだのですが・・・。

Photo2,3 ウバウオ Aspasma minima
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Photo4 ミサキウバウオ
Lepadichthys frenatus
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Photo5 ウミシダウバウオ
Discotrema crinophila
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Photo6,7 タスジウミシダウバウオ
Discotrema lineatus
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Photo8,9 ハシナガウバウオ
Diademichthys lineatus
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前回も載せた拡大写真[Photo2]です。
眼の間の白線がハッキリしており、背面にほぼ等間隔に白斑が、見様によっては横帯のようにも見えます。この段階で、ちょっと普通の”ウバウオ”ではないのではないかと考えました。しかし、候補となった”アンコウウバウオ”は地色がもっと黒く、眼の間の白線も太く、頭部の縦扁がもっと大きいようです。決定的なのは、”ウバウオ”は、眼を通る暗線があり、その下部が白色(淡色)で褐色小斑点が散在するという点です。さらに、”アンコウウバウオ”は転石下に棲み、すばやく逃げ隠れするという点も異なります。
以前IOPで撮った”ウバウオ”[Photo3]にも、今回の写真と同じような斑点が背面にあり、やはり”ウバウオ”なんだとはっきり確認できました。
あ~、でももしこれが”アンコウウバウオ”だったら、とりあえず図鑑に乗っていた種は揃ったんですがね。残念です。

図鑑には載っていない”ホソウバウオ”や”ミナミウバウオ”というのも比較的居るようなのでまだまだですが、今までにはこんな奴らが見つかってます。

まずは、”ミサキウバウオ”[Photo4]。潮間帯の潮溜まりから水深15m付近の岩礁域やサンゴ礁に生息となっていますが、通常は水深数mの砂(砂利)底にある岩の下辺りで良く見ます。今のところ伊豆でしか見ていません。「頭は縦扁。体の後半は側扁。吻はやや上向きに突出。多種に比べ唇が肥厚。」と、分かりやすいですね。さらに、「体は橙黄色から褐色で、腹面はやや淡い。」これもOK。「吻から眼を通り、鰓蓋の中央に幅広い暗色帯。」こいつは個体差があるようです。最後に「体表から分泌される粘液に有毒成分。」となっていますが、まあ、人がころりと行くような強いものではないでしょう。触るな!!ってことですね(おいおい、そりゃなんでもそうだろ)。

次は”ウミシダウバウオ”[Photo5]です。名前の通りウミシダ類に共生します。沖縄方面でしか見たことはありません。特徴は「吻は突出せず、その背縁は丸い。体は太短く、尾部は側扁。頭は縦扁しない。」と、”ウバウオ”としては吻が出っ張らず、感じが違いますね。「体は赤褐色で、背中線と体側中軸に各1本の淡色線。いずれも吻端から前者は背鰭基部,後者は尾鰭に達する。」と、非常に分かりやすい配色で、居る場所も含め、判断しやすい良い奴です。

4つ目は”タスジウミシダウバウオ”[Photo6,7]。ウミシダ類に共生となっていますが、伊豆でガンガゼに共生しているのを1度見かけただけです。ま、ところ違えば臨機応変にといったところでしょう。こいつは「吻はやや突出、上顎は下顎より長い。体は太短く、頭はやや縦扁、尾部は側扁。」と、”ウバウオ”らしい形です。「成魚では体の地色が赤褐色、淡黄色の縦線が背中線上に1本,体側に2本,腹側に2本。体側の2本は吻から眼の上・下縁を通り、尾鰭に。腹側の1本は下顎縫合部から出、腹鰭付近で途切れた後肛門付近に。また、体側の縦線の間には淡黄色の細縦線が1本、個体によっては不連続の斑点。さらに、体の背面には淡黄色の小斑点が多数。」と、判断材料が多数あり助かります。

5つ目は”ハシナガウバウオ”。伊豆半島以南となっていますが、残念ながら伊豆ではまだ見たことがありません。沖縄周辺やセブ島で見ました。
「吻が著しく突出(雄が約1.5倍)。」ここが、他の”ウバウオ”と違いますね。従って、上の写真[Photo8]が雄、下[Photo9]が雌ということになりますね。他の特徴は「体は円筒状、やや細長。体色には個体差がなく、赤褐色の地色に背中線・腹中線・左右の体側中軸にそれぞれ淡黄色の1細縦線。背鰭と臀鰭は透明、中軸に1細暗色縦線。尾鰭中軸に大黄色斑。」と全個体共通のようです。サンゴの間を忙しく泳ぎまわり中々うまく撮らせてくれない奴ですが、南の方ではかなりの遭遇率があるので写真は多く撮られています。

う~ん、調べると後3種類位は撮れそうなのが居ますよね。ガンバロ~。
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achami

ご訪問ありがとうございます!!
ウバウオ・・・最初のは初めて見ました!
ウバウオって言うと、スジの入ったモノしか知らないかも・・・(^^;;
by achami (2008-06-17 16:30) 

ryo

>achamiさん

nice,コメント、ありがとうございます。
一般的にはハシナガウバウオが有名ですよね。
後のは日陰者ですから地味です。
でも、こんな奴らもたまには気にして見てやってください。
by ryo (2008-06-17 19:13) 

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