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2012/11/23(金) インドネシアバリ島トランバン1日目-1本目沈船 [ダイビング インドネシアバリ島]

2012年11月23日(金) インドネシアバリ島トランバンDiving
1日目1本目(No617) 沈船 13:45-14:48(63min)
  Max.27.1m Av.14.0m 晴れ、流れ 透明度15-20m

今回の一枚はこれ、「シンジュアナゴ」
沈船脇の水深8m程の所。元気よく食事中。詳細はまたあとで・・・。
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カメラ準備良し(これが一番大事)。後は、と、大丈夫だね。車に乗り込み、10年(正確には11年)振りのトランバン。まずは沈船ポイントへ。道路は間違いなく太くなっている。
走ること2分、え、もう到着?近いね。確かクラブハウスがあったはず。あれ、広い駐車場?何か雰囲気がかなり違う。ここでウェットに着替えるらしい。フィンとマスクとカメラだけ持ってあっちへ行けって?
最初に出迎えてくれたのは、彼、
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り、立派。だが、これって野生?野良豚?噂によると、明日の夜は・・・。
そんなはずないよね、「あるわきゃないだろ、そんなこと」

右手に海岸が見える。少し歩くと、砂利の海岸に竹と木で作った見覚えのある台が。でも、こんな場所だったっけ?と辺りを見回すと、左手の先の方に、見覚えのある木が。さびれた塀の脇に数本、確かに生えている。
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これは当時の沈船ポイント。ほぼ真正面に沈船があり、海水浴場にもなっていた。ダイバーから見ると、海水浴客は何とも珍しい動物に見えることも。いや、中々見とれてしまう場合も・・・。こらこら、そんなことは今関係ないだろ。問題はこの写真の右端の木。これが見えたんだね。
どうやら当時のリゾートはもうなくなって、クブの海岸側に新しくダイビング施設ができたらしい。ということは、ここから沈船までは、この距離を移動して行くってことか。

フィンとマスクだけ持って、ゴロタを歩いて入る。正直に言うと、やっぱりかなり歩きにくく、足もとられて、それなりに痛い思いも・・・。これも年のせい?ばかりとは思いたくないが・・・。
それでも重機材とカメラは自動的(?)に搬入されるんだから、かなり楽ちん。久々の海外ビーチだね。

今回、カメラはマクロセッティング。つまり、ほぼマニュアル。オリンパスの場合、ストロボを強制発光にし、シャッタースピードを制限すると1/180秒に固定できるため、絞り優先でマニュアル操作と同じになる。なぜこんなことをするかというと、1つしかないダイヤルが、こうすると自動的に絞り用になってくれる。細かいなって?そんなことはない、ダイビングを始めて13年、何回潜っても、毎回新しい教訓や思いもよらない新事実が。いつもいつも、落とし穴が沢山。今回だって、何回も落ちるんだよ~orz。
マスクにも新兵器”老眼用アダプター”を装着。さあ、実力は如何に。(ここまで書けば、予想はできると思うが、いやそれ以上に・・・)

何はともあれ出発。ビーチだけにエントリー直後はかなり明るい。水深2m。最初の遭遇は「モンツキハギ」。これだけはっきりと特徴があれば、迷わないで済む。こういう奴が普通に居るんだから、南の島に来たって実感が湧いてくる。
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水深4m。まだまだ明るい。うん、トラギス?ヨツメか?いや、尾鰭が黄色っぽいから、こっちによくいる「イエローテールグラブフィッシュ」辺りみたいだな。どちらにしても普通種だけど、撮るだけ撮っておくか。なんて軽く考えていたが、こういう浅はかな判断で痛い目を見るんだよ。こいつは「ワヌケトラギスの雌」。過去の写真でまともなものもないし、雌に至ってはお初!今回はたまたま撮ったから良いようなものの、過去の反省が活かされていないんじゃ・・・。再確認するよ、”撮れるものは撮る”。大事だね。
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向こうからかっとんで来るのは「クマドリ」。こいつ、あまりまともに撮れた記憶が無いため、見るとつい写真を撮ってしまう。そしてやっぱり、うまく撮れない。今回も全体に露出不足。相性悪いのかな?
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水深10m。徐々に暗くなってきた。いつものサンゴ礁と違い、今回は黒砂の砂地だけに印象的にもかなり暗く、魚が乱舞するという風景もここでは見られない。そんな中、中層で砂底からだいぶ離れてホバリングしている赤い魚が居る。実は、ここ、沈船方向に向かって流れが強い。ハナダイ系でよくこういう風景を見るが、この体型は・・・。なんだ、「ハワイトラギス」か。って、トラギスってこんな泳ぎ方するの?こういうのって、プランクトンを食べる種類が良く撮る行動だよね?そうなんだ、これって新発見か?

さっきちょっと触れたけれど、流れがきついんだよ。今は進行方向なので楽でいいけれど、本当にこのまま調子良く行っちゃっていいの?後が怖いな・・・。不安のせいか、やけに視界がぼやけて・・・。違うだろ、新兵器の誤作動というか、固定が弱くていつの間にかマスクが老眼仕様に。これは邪魔かも・・・。不安の矛先が違っているんじゃないか?それにしても、あまり被写体が見つからない。(実は、この認識は大間違いなのだが、それが解るのはもう少し後。海の中はそんなに薄っぺらいものじゃない、もっともっと深いんだよ。)

水深15m。黄色いちっちゃいのが居る。「クマドリカエルアンコウ」。最近は伊豆でも結構見かけるので、あまり新鮮味はない。ネタとしては、クマドリが赤なら正義の味方、茶色なら妖怪を表すとか。そうは言われても化粧じゃないしね。で、大きさは11mm。適当なことを言うな?なんでそんな正確に長さが分かるかって?まあ、ぶっちゃけ、大体なんだけれど、一応根拠はあるんだよ。今回マクロ設定というか、マジ、超マクロ設定で、小物のマクロの場合、ピントは最近接で固定。つまり、置きピンで撮ったんだ。ということは、同じ条件で定規を撮れば、ドット辺りの長さが確定できるって訳。
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ところで、砂地と言えばハゼ。こちらで最もよく見たのは「オトメハゼ」。いろんな性格の奴がいるから、中には全然引っ込まない強者もいる。お嬢さん、柄は地味だけど中々きれいなお召し物で、写真映えもいいね。
「キツネアマダイ」は、近くに寄れず、まともに撮れなかったので没。

沈船に到着。壁にぶつかるように流れがあるので、ちょっと危険かも。裏に回り込めば大丈夫だね。
水深20m。沈船の周りまでくれば色々な魚が集まってきている。よく見るのが黄色いスズメダイだが、前回来たときは「コガネスズメダイ」だったのに、今回は「ヒマワリスズメダイ」。勝手に名前を変えるとは親不孝者め。って誰が親だ?最近、魚の研究が一気に進んでいることで、分類もどんどん細かくなってきており、この2種は別種とされた。今さらだけれど、初めのころ伊豆で肌色系の大きなスズメダイが居り、お前誰だ?となった。こいつはコガネの成魚だったのだが、おまえ、南の島のと違いすぎだろう、という疑問は昔からあった。大部分の人にはどうでもいいことかもしれないが、熱帯と温帯で同じ魚が居るのは、正確には似たもので本当にそっくり同じとは考えにくいはず。なんせ変温動物なんだから。時期的なものならいざ知らず、ソラスズメダイのようにいつでもいる奴は疑問に思う。で、違いをはっきりさせるために、ヒマワリスズメダイのバッチリ写真を撮っておこうとしたのだが。やばいよ、今回のセッティング、動き回る奴とは相性最悪、ピントが合わずすべて失敗。これだけウンチクたれといて・・・。
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言い訳するつもりはないが、さっきからちょくちょく視界がぼやける。断じて年のせいではないと言いたいが、やはりかなり影響があるのかも・・・。ほら、また。って、なんのことはない、秘密兵器の動きが軽すぎた。流れのせいもあり、いつの間にかマスクの前に垂れ下がって来ている。そのたびにはっと気が付き上にあげるのだが、いつの間にかまた・・・。やっぱり違う意味で年のせい?結局、一言でいうと邪魔。入って10分もたたず、水中であっさり撤去ということにorz。やっぱり言い訳か。

視界もすっきりしたし、気を取り直して、沈船の脇27m。
橙色のヤギに「クダゴンベ」が2匹。当然撮影会が始まっている。お、そのポーズ良いね、決まってるよ。お兄さん慣れてるね、撮られるの嫌いじゃないんだろう。このくらいの被写体ならバッチリです。初めて宮古で見たときは、その素早さに辟易としたが、最近伊豆やアニラオではそれほど逃げ回られた記憶はない。宮古の時は何か悪い要因があったんだよ、きっと。
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回りを見回せば、「ニセモンツキスズメダイ,ミカヅキツバメウオ,ホシカイワリ,リボンドグラント,ウメイロモドキ」などなど、中層を賑わせている。こういうのもちゃんと撮っておかなくちゃと撮影を試みたが、「スミレナガハナダイ」を見てもわかるように、今回の設定ではこいつらとは相性が悪い。(設定のせいにしちゃっているよ。というか、その場で変えろよ!!)
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いや、だって、ほら「ニチリンダテハゼ」はちゃんと撮れているよ。背鰭が立っていないという苦情は受け付けない。この後の「サクラコシオリエビ」に至っては、マクロには絶好の被写体。もっときれいに撮れている。ほら、カイメンがこんなにきれいに。ところで、肝心の被写体は何処に?え~と、つまり、ロストしちゃったということ(威張れることじゃないだろ)。

まだ今回始まったばかりで、どうにも歯車がかみ合わない。気になることが多すぎて、肝心のところがおろそかになっている。もうそろそろ戻りに入るのに。帰りは沈船の浅い方へ回っていくのだが、当然来た時と逆になる。
水深16m。嫌な予感がする。来た時と逆だよね。やっぱり避けては通れそうにない。徐々に進みにくくなりだした。まだこの辺りは物影があるので、うまく隠れながら行けば、少しは楽に進めるが。
お邪魔しま~す。今日は中々良い流れで、ここは影響が少なくて良いね、「ガラスハゼ」君。偶然とはいえかなりの至近距離。うん、これ位が今回の設定だとジャストフィット。
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少し落ち着いてから行こうかな。「オウゴンニジギンポ」って、色的には好きなんで、見かけると撮りたくなるんだ。ちょっと動きが早いのが難点で、中々きれいに写ってくれないんだけどね。ほら、今回もあっち向いてるし・・・。
そうそう、前回バリのニザダイ類では、ニセカンランハギやクロハギ,オスジクロハギ等々、写りが今一つだったために色々ともめてね、今回はその辺りも考慮してキッチリ撮ったはずなんだけどなあ・・・。この写真、よく見れば眼の後ろと尾鰭付け根に暗色の縦筋があって、「クロモンツキ」だということはわかる。でもね、確実に露出不足だよね。マクロにこだわりすぎて、ストロボの角度を変えるのをさぼっているのが歴然。やばいよ。って、そろそろ進めよ。
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水深13m。だいぶ流れのあたりが強くなってきた。岩の上に居たのは「ベニゴマリュウグウウミウシ」。カメラ測定で6mm程と測れる。こだわりのマクロ設定が生きてくる被写体なのだが、何か釈然としない仕上がり。今一つシャープさに欠ける。最終的には原因はいくつかあるのだが、この時点では、「ちゃんとした画面で見れば、もう少しきれいだよ」と高をくくっており、今回最大の敗因に。あ~、もっと真剣に悩んでおけばよかったのに。
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覚悟を決めて、徐々に頭を出していく。ここが尾根の上にあたる場所なので、流れも半端ない。ちょっと待て、バックしていないか?目いっぱいキックしているんだぞ。確かに、だんだん脚力が衰えてきていることは否定しないが、もう一つ泣き言をいうと、今回はフィンがバンドタイプ。脱着は楽だし、持ち運びもしやすいので決して悪く言うつもりはないが、やはりフルフットに比べると水中では扱いづらい。いつものμと比べると、柔軟性やフィット感に欠け、長さが短いという問題もあり、こういう状況では推進力不足。
こういうときは、魔法のスティックに頼るしかない。万能つんつん棒の出番。匍匐前進で体力温存も大事だよね。余談だけれど、つんつん棒はステンレス製のしっかりしたものが重宝するよ。
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ちょっと見てみろよ、上の方(水深8m)では、「シンジュアナゴ」がこの時とばかりに食事会の最中(トップの写真)。流れが激しいことを物語っている。こういう時なら少しぐらいなら近づいても簡単には引っ込まない・・・はず。ちなみに、遠目ではわかりにくい白色斑点も、近づければ何とか写せる。

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水深は8m。流れがだいぶ収まってきた。場所的に厳しいところを抜けたのか、はたまた潮の満ち干の時間的なものか?とにかく楽になってくれるのは嬉しい。少し落ち着くと、ハゼ類が眼に入ってきた。
まずはネジリンボウ。紅白が眩しい「コトブキテッポウエビ」と同居している。まだ引っ込むなよ、もう少し、あっ・・・。あまり近づけなかったね。写真を確認すると、長い背鰭が垂れ下がっている。「ヒレナガネジリンボウ」だったんだね。そして、定番、ダテハゼ。背鰭の黄色い細点などから、これは「ヒメダテハゼ」君。

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水深は6m。泥の一部が青白く光る。何かいるぞ。長細いウミウシを発見。体の色や筋,触角の色などからタスジミドリガイに近い種であることはわかる。綺麗に輝く青い斑点は、ハナミドリガイでも見られたはず。結局どちらでもなく、というか、両方の親戚である「ツリディラ・バイエリ」に落ち着いた。昔はこの学名、タスジミドリガイやスイートジェリーミドリガイとも混同されていた気がしたが、本当のところはどうなんだろう。

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安全停止からエキジットにかけての水深3-5m。砂地からゴロタ底の辺りだが、結構小さな魚や色々な生物が潜んでいる。スズメダイの幼魚は同じような外観を持つものが多い。尾鰭の付け根の白帯は「メガネスズメダイ」の証。頭部や背鰭が赤色から橙色と赤みが強いのもこいつの特徴。そして、トラギス。この黒い斑紋が交互にあるのは「マダラトラギス」の特徴だ。今までろくな写真が撮れていない珍しい奴だぞ、やったー。確かに、ちゃんとした写真が撮れたことは喜ばしいことなのだが、何か釈然としない。それもそのはず、さっきから同じのがそこらじゅうに居るような・・・、いや、確かに居る。ここじゃ超普通種。今までが気にしなさすぎただけなのか?よっぽどこっちの「インディアンバガボンドバタフライフィッシュ」の方が珍しいのでは?そういう割には写真は失敗しているけど・・・。「カタボシオオモンハゼ」や「ソラスズメダイ」といった普通種は、今さらだね。

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水深3m。もうエキジット寸前。ガイドのコマンが岩の上に小さな黄色いモノを出してくれた。が、う、浮いちゃう。今回1本目のチェックダイブのようなもので、エアが減ってきてこの水深だと沈んでいるのがかなりきつい。岩にしがみつきながら見てみると、どうやらウミコチョウ系のウミウシらしいのだが、かなり小さい。カメラを構える。体がスーッと・・・。いかん、これは撮らねば。最後の意地で逆さまになってカメラを固定。またまた体がスーッて。お~い、何とかしてくれ。結局あまりまともに撮れなかったのが残念。一応「シフォプテロン・クアドリスピノーサム」というキイロウミコチョウの近似種。体長は1.5mm程と本当に小さい。

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エキジット後のお迎えは彼ら。そういえば、以前来た時もニワトリがその辺りをウロウロしていたっけ。チャック項目はいろいろあったけれど、一応無事1本目が終了。
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